問2.以下の会話は上に示したの内容について、浪人生であるSさん、Kさん、Yさんが話し合った内容です。会話を読んだのち、次の問いに答えなさい。
2022年もサッカーW杯があったから僕は浪人しちゃったな。
私もだよ!1年間通して真剣に受験にとり組める年ってあるのかな?
西暦でかんがえてみると、4の倍数の年はオリンピックだから、浪人確定だね!確か4の倍数は下二桁に注目すれば判断できるんだったよね。
いや、サッカーW杯のことも考えると2の倍数の年は浪人しちゃうと言っていいんじゃないかな?
確かにそうだね!ラグビーW杯は起源が分からないから前回浪人した2019年を初めと考えると、2019+(n-1)×4年の年は浪人しちゃうね!
この式って、初項①、公差②の③だって言えるんじゃないかな!
以下、問題はめんどくさいので省略
というわけで、茶番はここまでとして、本記事では浪人経験のある主が「浪人の意義」について考察する。
1.浪人とは
辞書で「浪人とは」と調べると以下のように出てくる。
- 武家時代に、主家を去り禄(ろく)を離れた武士
- 比喩的に、.
- 定職を離れ、次の勤め先を持たないでいる者。
- 上級学校への進学や就職の意志がありながら、試験に不合格となり、翌年の試験に備えている者。
つまり、浪人生とはあくまでも武士の端くれなのである。「浪人は失敗した者の末路である。」そんな考えは改めるべきだ。「浪人は戦うことから逃げなかった強者にのみ許される称号」なのであるから。
(引用:『呪術廻戦』より)
2.浪人って何するん
無論、勉強である。
しかし、24時間365日勉強をし続けるわけではない。我が母校では「生命維持活動以外はすべて勉強せよ」というふざけた合言葉が存在したが、実際はそう上手くはいかない。浪人中には、勉強以外にもたくさんの“やらなくてはいけないこと“が存在する。
中でも大きな割合を占めるのが「自分自身の弱さと向き合う」ことである。試験に落ちた自分、計画通り勉強できなかった自分、問題を間違えた自分、誘惑に負けた自分。浪人期は人生の中でも特に「己の弱い部分」と一年間、真っ向から相対さなければいけない。これはとても辛いことである。と同時に、自分自身を成長させてくれることでもある。実際、主も元々は変にプライドの高い人間であったが、浪人期を経て、自分の弱さもさらけ出せるようになったと感じるフシがある。他にも「自ら計画を立て、自ら実行し、自ら軌道修正する」ことや「正しい生活リズムで過ごす」ことなどが必要である。
気づいているだろうが、浪人生活で得られるのは何も「学力」だけではない。一人の人間として社会を生き抜くための術を身につけることができるのだ!
3.浪人のデメリット
ここまで読んでくださった方は薄々感じているだろう。「いやお前、浪人を正当化したいだけやん!」と。というわけで、実際に浪人して感じた浪人の悪しき部分についても語ろうと思う。
1.思ってる数倍、大学受験としての浪人は失敗する。
何よりもこれである。「1年間もあればどんな難関大学にも行ける。」そんな甘い考えは今すぐ捨てるべきだ。もちろん例外はあるが、一年間で伸びる学力はごくわずかしかない。浪人して、やっと現役時代の第一志望に受かるかどうかである。実際、私も浪人の結果、第一志望校には落ちた。高校や予備校の友人の中でも、第一志望に受かったのなんてたった数人ぽっちだ。これが現実である。
2.成功の為にはそれなりの費用がかかる。
基本的に浪人生は予備校に通うものである。そして、当然予備校に通うには莫大な費用が必要だ。宅浪という抜け道もあるが、主はあまりおすすめしない。先述の通り、浪人には正しい生活リズムで過ごすことが必要不可欠であるからだ。ペースメーカーとなってくれる存在無しに浪人するのはあまりにもリスクが大きすぎる。そもそも、それができるならば浪人はしていない。つまるところ、浪人にはお金がかかる。
3.今後、基本周りが1個下。
これは人によっては致命的だろう。大学に進学すれば周囲の同期はみな一つ年下であり、同い年は一つ先輩である。会社に就職しても同様だ。幸い、主は全く気にしない上に、良き友人たちにも恵まれ、これがデメリットとなったことはないが、嫌な人にとってはとことんデメリットであろう。
4.結論
ここまでを踏まえて、主の結論を言おう。
「「「ぜひ浪人せよ!!!」」」
確かに成功するかはわからない。それどころか、お金をかけた上に現役時よりもかえって落ちぶれる可能性だってある。それでも主が強く浪人を薦める理由は、「自分という人間をこの上なく理解できる」からだ。その結果が成功であれ失敗であれ、「自分は1年間目標に向かうとこんな風になります」というデータが得られる。これは人生においてとても大きな教訓となる。仮に成功できたならば、それは成功体験として今後の大きな自信に繋がるだろう。仮に失敗できたのならば、それは悔しさとして今後の大きな糧となるだろう。長い目で見てそれが後の成功に繋がるとするならば、浪人に失敗など存在しないのである。もし浪人の失敗で折れてしまうならば、その人はそれまで。遅かれ早かれいずれ何かで折れていた。もし浪人の失敗でも折れずに頑張れたのならば、その人は運悪くたまたま浪人には失敗しただけで、いずれ何かで成功できていた。要は浪人とは、MBTI診断なんかよりもよっぽど当てになる「自己診断」なのだ。そんな機会を若いうちに経験できるならば、やらない手はない。
これを見ている受験に失敗した君!迷うことはない。ぜひ浪人してみよう!
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