痛いポエム 【潜在表明】 大好きな金木犀の香りは今年も消え去った。命中率95%のこごえるかぜは、確実に僕の肌を蝕む。ポケットの奥に逃げ込んだ両の手はしばらく出てきてくれる気配もない。さて、負け惜しみを述べねばならない。眩しい街並みに。華やかな恋人たちに。孤独を振りか... 2025.11.19 痛いポエム
痛いポエム 【雑踏、僕らの街】 金木犀の香りも徐々に消え去り、街には過激な寒さと少しばかりの賑やかさがやってきた。まずは今年もこの季節を迎えられることに感謝したい。冬。最も気温が低く、それでいて人の温もりで暖まるものとそうでないもの体感温度の差が途上国の貧富の差の如く広が... 2024.11.22 痛いポエム
痛いポエム 【老害と雨】 私の初めての賃金労働はあまりに過酷な環境だった。日給1万という見てくれの良い条件に踊らされ、たどり着いたのは大粒の雨と、己のみが絶対正義としんじてやまない悲しき老人が奏でる聞くに絶えない交響曲の演奏会場であった。彼の話す言葉には主語が欠落し... 2024.11.06 痛いポエム